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2016/03/21
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今回のコラムでは胸部外科のひとつ、呼吸器外科の医師転職事情を見ていきたい。 胸部外科とは本日取り上げる「呼吸器外科」、そして「心臓血管外科」、「食道外科」の3つの専門科目の総称である。 呼吸器外科が扱う最も主要な疾患のひとつは肺がんである。 従って呼吸器外科の医師が転職をする場合、手術をしたい呼吸器外科医は当然の事ながら肺がんの手術ができる施設を探す事になる。 メスを置く決断をする場合や呼吸器科で一般呼吸器の症例を診る医師としてやっていく場合は呼吸器内科で医師を募集している施設も検討対象に入る訳だが、呼吸器外科を標榜し、相応の肺がん手術症例がある施設というのは各都道府県でかなり数も限定され、症例数の多い有名(有力)病院はたいていどこかの大学呼吸器外科の関連施設となっている事が多い。
大学医局や教授と合わず止む無く医局を辞める場合は、その大学の影響が及ぶ施設でポストを得る事は当然できなくなり、また、狭い世界ゆえに、有る事、無い事を実しやかに周囲に言い触らされたりして、謂れのない嫌がらせを受けたりする事もあるかもしれない。 しかし、捨てる神あれば拾う神ありで、他の大学医局の関連施設や特定の大学医局とは距離を置く施設など、そういった病院に外科医としての活路を見出し、自分に非がないのであれば、人の噂も75日という諺もあるように、堂々と振る舞ってさえいれば、きちんと評価してくれる人は必ずいるものである。 人は大して他人の事など興味は無いのだから、人の言う事など気にしないで自分のやるべき事をしっかりやっていれば良いのである。
誰かの歌にあったが、人と人なんてどうせ違うものだから分かり合う必要は無い、そして、人と人なんてどこか似ているものだから分かり合うなんて必要は無い、という訳である。
そして、呼吸器外科の医師が病院を選ぶ際に、様々な観点があると思うが、下記項目などが重要なチェック項目になるのではないだろうか。
◯呼吸器内科の常勤医や関連大学の有無 ◯呼吸器外科の常勤医や関連大学の有無 ◯肺がん手術の年間件数 ◯その他の外科手術の年間数(消化器外科、心臓血管外科など) ◯手術室の状況 ◯麻酔医の体制 ◯胸腔鏡手術が可能か否か ◯気管支鏡検査の年間件数 ◯病理診断の体制(迅速病理診断が可能か否か) ◯呼吸器関連の学会認定施設か否か
生体肺移植や脳死肺移植など臓器移植手術に代表されるような高度先端医療に携わりたい呼吸器外科医は岡山大学病院など、それらをリードする大学に籍を置くより他無いと思う。しかし、肺がん手術ができる施設はどんなに少ない都道府県でも片手や両手以上はあるのだから、待遇や仕事内容、年収条件などが全てにおいて希望通りで、呼吸器外科医のポストがタイミングよく空いているなんて幸運はなかなか無いかもしれないが、医師としての志が高く、真摯に仕事に取り組むものの、残念ながら今は不遇で、現状に満足感を感じられず、何かを変えたいと心から思うのであれば、そんな施設を探してみる価値はあるかも知れない。そんな呼吸器外科の医師がいれば医師転職コンシェルジュは総力を挙げて精一杯応援したいと思う。
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著者:三木正孝
医師転職コンシェルジュ代表。医師の方が自分らしい働き方、ライフスタイルを過ごす事が出来る様な転職支援を行う医師転職コンシェルジュを運営しております。医療業界や医師転職に関する情報に独自の意見も加えて発信していきます。どうぞよろしくお願いいたします。
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