小児科で転職を考えている医師の方へ
小児科の
医師求人情報のご案内と転職市場

小児科専門医資格取得用件

次の各号に該当する医師であって、試験運営委員会の実施する筆記試験、症例要約評価、面接試験および審査に合格したものを専門医として認定する。

１．学会会員歴が引続き3年以上、もしくは通算して5年以上であるもの。
２．2年間の卒後臨床研修を受け、その後さらに小児科専門医制度規則第15条に規定する小児科臨床研修を3年以上受けたもの。もしくは小児科臨床研修を5年以上受けたもの。

なお、2013 年8月現在、日本小児科学会認定・小児科専門医は14,940名となっている。

医療機関が求める小児科の医師に対してのニーズと小児科の転職市場

小児科の医師求人傾向としては、医師の不足感が強い科目だけに求人募集も多数見られる。
国公立、民間を問わず、救急対応を行っている総合病院では小児科医募集を行っているところが多い。
また、新生児医療を行っている医療機関が小児科医を求めるニーズは強く、小児科医不足に悩む地域では地域医療を担っていただける小児科医の確保が重点課題となっている場所も多い。過酷な小児科医の負担を軽減する為の施策を実施する医療機関も見られ、当直を勤務時間に算入してシフトを組んだり、女性医師の就業サポートに力を入れる施設も増えてきている。また、クリニックや中小規模の病院では外来中心の業務で無理の無いシフトを組む等、小児科医の働き方に配慮するところが増加傾向にある。

なお、小児科医の必要医師数と現員医師数は下記の通りで、統計上はっきりと医師不足の状況が見られ募集ニーズの強い科目のひとつと言える。小児科医も売り手市場の状況であり、特に常勤医のニーズは強い。
小児科当直の定期非常勤勤務も給与交渉、勤務日交渉可能な場合が多く、ニーズが強い。

選考のポイントとして医療機関が見る所

職務経歴を書類上で確認

どこの病院にどのくらいの期間勤務して医師としてどのような事を経験してきたか？

→短期間での離職が多いと医療機関側も警戒し不利に作用する事も。

何ができるか？

→病院側としては医師を求める理由がある為、来てもらってどんな仕事を任せられる医師かを見る。

専門医資格の有無

→参考程度に見るがやはり専門医をしっかり取得している場合は、真面目に目的意識を持って努力してきた医師である証として一定の評価はされる。

診療に対する考え方、姿勢、要望など

得意分野や経験症例数（循環器、先天性疾患、未熟児etc.）

新生児対応や当直、夜間オンコールに対する姿勢

医師と病院のニーズの相互確認

小児科医としてどのような働き方を求めているのか、
医療機関側のニーズはどうなのかといった観点も含め、よく確認する必要がある。

人柄確認

まず例外無くほとんどの医療機関では人柄も見る。
（とは言え、ある意味で常識人を求めている訳で特段の人格者である必要は無い。）
腕は一流、知識も豊富、そして人並みのコミュニケーションが図れる医師であれば文句なし。手技や知識が豊富でも他のスタッフとうまくやってくれない医師は残念ながら病院も持て余してしまうのが実情である。

小児科医の年収・給与・バイトの相場

ご承知の通り、給与は同じ病院で科目によって違うというケースは殆ど無い。
経験年数と役職で給与テーブルによって年収、バイトの日給、時給が半ば自動的に決まる訳である。
あとは時間外手当や当直回数によって多少違いがある程度である。
但し、勤務する病院によって病院ごとに大きく異なるのは事実である。
あまりに高い給与を提示される場合は注意が必要である。求人募集の案件をしっかりと確認しなければならない。
何がその背景にあるのかを冷静に判断せねばならない。

小児科の年収相場を見てみると（もちろん地域や病院によって差はあるが）、
常識的なところで主な募集対象となる医籍登録後経験5年～40年くらいの医師で年収1,000万円～2,000万円辺り、これに当直手当が別途支給される。
期待される役職・ポジションや専門医資格、インセンティブにより多少変動するものの、法人規定の給与テーブルや他の常勤医師とのバランスを考慮する必要があり経験年数である程度は自動的に決定される。
また、小児科医不足のエリアや緊急度が高い場合など、高額の年収を提示する場合も散見されるが、それ相応の理由があるので納得できる場合は検討対象に入れても良いかもしれない。

一例として長野県の民間病院（ケアミックス200床規模）で、常勤小児科医を募集する案件。
週5日勤務で年収1,300～2,000万円、当直手当は別途支給。当直は2～3回／月が基本だが当直免除も応相談。外来、病棟管理、各種専門検査などが主な業務内容。
新生児から思春期の小児期に発症する内科的疾患を主な対象として診療しており、上気道炎、気管支炎、胃腸炎などの急性疾患や気管支喘息、アレルギー性疾患、神経疾患（発達障害、てんかん等）、心身症などの長期にわたる管理を要する疾患の診断、
治療が主体。
2次救急指定ではない為、比較的ゆったりした小児科診療の勤務となっている。

また、首都圏の大手法人グループ病院（300床規模）が小児科常勤医を募集する案件では、年収が1,200万円～となっている（週4.5日勤務）、当直2回／月が基本だが当直免除も応相談。外来、健診・予防接種、アレルギー疾患を中心とした専門外来の診療などが業務内容となっている。

続いて、大阪府南部の3次救急を担う病院（400床規模）が常勤小児科医を募集する案件では、週5日勤務（外来、病棟管理、各種専門検査）で年収1,000万円～2,300万円前後となっており、2～4回／月の当直が必須となっている。
一般小児科病床に加え、NICUやGCUも備える症例数豊富な施設で、学会認定研修施設となっておりスキルアップを目指せる施設である。

小児科の実際の業務内容やチェックポイント

15歳未満の子供の全ての病気を診療、治療するのが小児科医の領域とされている。
体の部位ごとに診療科が分かれている大人とは異なり、小児科は病気について広い知識が要求される。小児ならではの病気があり（小児喘息、はしか、おたふく風邪・・・）、それらに対する深い知識を有する事は勿論、小児一人一人に応じた適切な治療が求められる。
たとえば、薬ひとつをとっても体重は何kgか、飲み薬が良いのか、顆粒が良いのか、
カプセルが良いのかをその子供に合わせて処方しなければならない等、広範な知識が必要な科目である。

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‏ある小児科医の一日
7:00	出勤	‏時間配分
7:30‏	病棟見回り、治療方針の指示	0h45m
‏8:15	ミーティング	0h45m
‏9:00	午前救急　外来	4h
‏13:00	昼食	1h
‏14:00	病棟見回り	1h
‏15:00	病棟面会時間、親への病状説明	1h30m
‏16:30	夕方ミーティング	0h30m
‏17:00	病棟　カルテなど書類作成	3h
‏20:00	帰宅

休日は週に1～2日。特別な用事が無い限り、休みの日でも病院に行って子供達に会うのが習慣となっている。また、休日に当直や夜間の救急外来を担当する事も多く、本当に丸１日休むという事は少ないのが実態のようである。

小児科に向いているタイプや小児科医の将来性

小児は症状を言葉で的確に語ってはくれない為、親から話を聞きだすコミュニケーション能力や子供の表情や意識の度合い、外見などから症状を読み取る洞察力を磨く必要があり、急変時にも冷静に対処できる判断力や完治まで根気強く診療に当たる事ができる忍耐力を持った医師には向いている科目と言えるだろう。当直をこなせる体力も求められる。
何より子供が好きな人、そして未来ある小さな命を救う事にやりがいと誇りを感じられる人に志してほしい科目であり、事実、子供好きの医師が多く集まっている印象を受ける。
小児科医の将来性としては、他科の医師数が右肩上がり（内科医数はここ30年ほどで2倍以上に増加）を続ける一方で、小児科医は産婦人科医と共に殆ど医師数が増加していない診療科目であり、少子化の世とは言え小児科医不足から来るニーズの増加・多様化から小児科医を求める声は各方面から多数寄せられている。仕事は大変ではあるものの活躍の場は至る所にあり、医師としてのやりがいを感じられる場面も多いのでないだろうか。

小児科の転職先候補の医療機関のチェック項目アドバイス

小児科医としてどういった将来を希望しているのか、キャリア観や進みたい方向性に悩んでいる医師に対しては様々な可能性を提示して一緒に寄り添いサポートしていきたい。

転職先候補の医療機関を見る際には下記項目も合わせてチェックされたし。

小児科常勤医師の専門領域、年齢構成、人数

周産期医療の有無、NICUやGCUの病床数

小児科医の夜間呼び出し頻度

他科との連携について

産婦人科、小児外科の体制

小児救急の有無

院内託児所やワークシェアリング制度などについて

外来患者の傾向（疾患、予防接種・・・）

関連医局について

指導体制、教育体制

基幹病院、総合病院での勤務や小児科専門医取得を目指す場合

専門医取得に必要な症例件数

救急に関するその病院の位置づけや考え方

設備や検査体制について

指導医の方針や教育制度について

研修プログラムがしっかり策定されているかどうか

同僚となる医師（常勤医）の専門領域、年齢、卒年、卒業大学について

大学医局からの医師派遣状況はどうなっているか

担当業務の内容（外来コマ数、受持ち患者数など）

外来の体制・当直、夜間オンコール、休日の体制について

他科との連携体制について

日本小児科学会認定研修施設、研修支援施設かどうか（小児科専門医を目指す医師）

募集の背景（増員、強化、欠員など）について

大規模（あるいは有名・人気）病院ほど待遇、条件は厳しい傾向にある。
（医師の需給バランスと経験を積めるといった修行や何物にも代え難い貴重な人脈形成の意味合いもある。）
症例数が集まり指導医も充実している施設で研修を積み、小児科専門医を取得した医師はどこに言っても引く手数多の状況が今後も続く事が予想される。

郊外へ行けば大規模病院と比較すると提示される年収は高めの傾向が見られるが、常勤小児科医がゼロで一人医長での募集であったり、設備、スタッフの充実度などでやりたい事が制限される事もある為、確認が必要。
当直回数の相談や当直無し（あるいは当直免除）の条件も柔軟に相談に応じてくれる医療機関も多い。

一般病院やクリニック勤務で少しゆったり勤務したい／年収アップを狙いたい場合

診療方針について

経営母体の確認

院長や他の常勤医がいれば各々の専門科や得意分野、年齢、卒年、卒業大学など

外来コマ数や患者数、患者層の確認

外来看護師の体制について

診療、検査の状況について

後方支援病院について

当直、オンコールの有無について

病院かクリニックか、病棟を担当するか否か、当直の可否等、勤務内容によって給与も変動するが、自分自身の働き方には選択の余地があり、医師自身のQOML（Quality of my/medical life）改善や給与アップを狙う事が可能な小児科医募集も多い。