内分泌糖尿病代謝内科で転職を考えている医師の方へ
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内分泌代謝内科・糖尿病内科は糖尿病患者の増加に伴い各方面の医療機関からの医師求人ニーズが非常に旺盛な科目である。

内分泌内科の代表的な専門医制度である日本内分泌学会の内分泌代謝科（内科・小児科・産婦人科）専門医の状況を見てみると、

内分泌代謝科専門医は、体の広い範囲に及ぶ臓器の内分泌代謝疾患を専門的に診察し治療する医師であり、ある特定の臓器だけを診察出来ればそれで済むという限られた能力を有する専門医ではなく、それ故、内分泌代謝科専門医の資格を得る為には、長年の臨床修行と、豊富な臨床経験が要求され、更に厳格な専門医試験（筆記試験）に合格する臨床能力が要求されている。
この専門医試験は内科・小児科・産婦人科と、共通及び科別の試験問題にて一年に一度行われている。また、内分泌代謝科専門医の資格は、毎回の様に学術集会に参加して、教育講演を聞いたり、新しい技術を学んだり、症例報告の発表に参加したりして、最新の内分泌代謝に関する 臨床知識を得て、5年毎に専門医資格を更新する事が義務づけられている。

2017年5月現在、内分泌代謝科（内科・小児科・産婦人科）専門医は全国で内科2,153名、小児科267名、産婦人科73名の合計2,493名となっている。
また、日本糖尿病学会の糖尿病専門医は4,760名、
日本リウマチ学会のリウマチ専門医は4,653名となっている。

一般的に多くの市中病院で内分泌代謝内科医を求める際によく出てくるキーワードが「糖尿病」、「肥満」、「高血圧」、「動脈硬化」などである。この傾向は急性期の総合病院でも療養型病院でもクリニックでも同様である。

内分泌代謝内科・膠原病科・リウマチ科医師のキャリア形成について

内分泌代謝内科・膠原病科・リウマチ科医のキャリア形成としては、内分泌専門医、糖尿病専門医などの専門医資格を然るべき施設で勤務している間に取得し、その後はより専門特化していくのか、或いは一般病院やクリニックで「糖尿病外来」や「内分泌外来」などの専門外来を中心に、一般内科的な診療も担うといったものが考えられる。
現在不足していて需要が多い医師としては、subspecialtyに内分泌代謝・糖尿病の専門性を持ちつつもやはりバランス良くどの分野でも対応できる臨床能力を持つ医師である。
内分泌代謝内科領域だけでなく、幅広く患者を診られる事が一般病院においては医師に対する病院側の需要としては強い。

内分泌代謝内科医・膠原病医・リウマチ医の悩み相談の事例

現勤務先では一般内科を担当しており、専門外来も無く内分泌専門医の知識や経験を活かせない。

忙しすぎて休みが取れないので医局を辞めてもう少しゆったり勤務できるところを探したい。

今の病院では居残りが毎日あり、家族との時間が持てない。

毎週当直があるが隔週くらいにしたい。また当直明けは休日にして欲しい。

家族の事情で出身地へUターン転職をしなければならない。

糖尿病専門医の知識、経験を活かして専門外来を担当できる施設を探してほしい。

糖尿病の専門性を活かしつつも広く患者さんを診れる医者になりたい。

地域密着の病院で患者さんの役に立ちたい。

医局のしがらみに疲れた。医局派遣の今の病院では自分のやりたい事ができない。

子育ての為、非常勤で週1～2日程度、内分泌専門医の知識を活かせるバイトを中心に勤務したい。

こういった悩みに対して、
常勤での転職の検討も含め、子育てや家族の転勤に伴って常勤をやめて非常勤アルバイトを探している医師、また、常勤に加えバイトでの年収アップとスキルの向上を望む医師など様々であるが、内分泌代謝内科・糖尿病科・リウマチ・膠原病科の医師ひとりひとりの悩みに寄り添いたい。

また、若い内分泌代謝領域の内科医にとってはキャリアパスを考える上で「学位」も一つの悩みであろう。市中病院や臨床の現場ではさほど重要視される訳ではないが、大学でポジションを得たい場合は依然として学位が求められる傾向が見られる為、大学院に行かざるを得ないというのが実態であろうか。大学院に行っている間は収入を得る為のバイトも考える必要があるかもしれない。誰が言ったのか医者の学位（博士号）は「足の裏の米粒」のようなものだと、即ち「取っても食えないが取らないと気持ち悪い・・・。」言い得て妙である。

選考のポイントとして医療機関が見る所

職務経歴を書類上で確認

どこの病院にどのくらいの期間勤務して医師としてどのような事を経験してきたか？

→短期間での離職が多いと医療機関側も警戒し不利に作用する事も。

何ができるか？

→病院側としては医師を求める理由がある為、来てもらってどんな仕事を任せられる医師かを見る。

専門医資格の有無

→参考程度に見るがやはり専門医をしっかり取得している場合は、真面目に目的意識を持って努力してきた医師である証として一定の評価はされる。

医師と病院のニーズの相互確認

内分泌内科医として専門に特化した働き方を求めているのか、
或いはsubspecialtyとして内分泌代謝内科領域に強みを持つプライマリー診療にも対応できる内科医として勤務したいのか、医療機関側のニーズはどうなのかといった観点とも合わせよく確認する必要がある。
内分泌代謝内科の専門性が高い基幹病院や大規模総合病院では高い専門性が求められると共に、他科との連携についてなども含め医師側、病院側双方ともよく確認し合う必要がある。

人柄確認

他科よりも比較的長く患者と付き合う事になる科目である為、人柄は重要視される傾向が強い。まず例外無くほとんどの医療機関では人柄も見る。
（とは言えある意味で常識人を求めている訳で特段の人格者である必要は無い。）
腕は一流、知識も豊富、そして人並みのコミュニケーションが図れる医師であれば文句なし。手技や知識が豊富でも他のスタッフとうまくやってくれない医師は残念ながら病院も持て余してしまうのが実情である。

その科目の年収・給与・バイトの相場

ご承知の通り、給与は同じ病院で科目によって違うというケースは殆ど無い。
経験年数と役職で給与テーブルによって年収や、バイトの日給、時給は半ば自動的に決まる訳である。
あとは時間外手当や当直回数によって多少違いがある程度である。
但し、勤務する病院によって病院ごとに大きく異なるのは事実である。
あまりに高い給与を提示される場合は注意が必要である。
求人の募集案件をしっかりと確認をし、何がその背景にあるのかを冷静に判断せねばならない。

内分泌代謝内科の場合は（もちろん地域や病院によって差はあるが）、
一例として首都圏エリアの人口10万人規模の市にある民間病院（100床未満）で、糖尿病専門医を募集している案件で、週4日勤務、外来と病棟管理が主な業務で年収は1,200万円～2,000万円。

また、日本海側の地方都市（人口5万人規模）にある民間病院（100床規模）で糖尿病専門医を募集する案件で、週5日勤務（外来、病棟管理）、当直無しの条件で年収1,500万円以上といった感じである。

実際の業務内容

専門医取得が可能な総合病院での勤務の場合

専門外来、病棟管理、教育入院

中小規模の病院や施設

内科全般＋専門外来（内分泌代謝内科医としての専門を活かす勤務）
外来では「内科」や「一般内科」、「総合内科」といった名称で内分泌代謝疾患以外の診察も行い、
病棟も同様に様々な内科疾患の患者を担当する事を求められる場合もある。
糖尿病教育入院の無い施設もあるので要確認。

クリニックの場合

当直が無く、オンオフのメリハリをつけやすい場合が多い。
ゆったり勤務できる場合が多いのがメリット。
小規模な為、院長や他のスタッフとの相性も無理なく勤務する為には重要。

老健施設（介護老人保健施設）での勤務

勤務内容、診療内容の確認（例：糖尿病の食事療法、運動療法、経口薬、インシュリン注射・・・）

近隣の病院、診療所との連携

病院関連施設かどうか

入所者の健康管理や入所診断を行うのが主たる業務。
（老健施設では診療行為は行えない。）。
施設の管理者（施設長）としての役割を求められる事が一般的。
入所者に何かあった時の対応について確認が必要。病院の関連施設である老健施設の場合はバックアップ体制に問題がない場合が多いが、そうで無い場合は対応方針について要確認。 入所者やスタッフとうまくやっていく事に重きが置かれ、医師としての専門性の高さよりも人柄を重視する傾向が見られる。

内分泌代謝内科領域に向いているタイプや内分泌代謝内科・糖尿病・リウマチ・膠原病を専門とする医師の将来性

内分泌代謝内科領域の特徴は、糖尿病、肥満、脂質異常症、高血圧、動脈硬化などのいわゆる生活習慣病や関節リウマチなどを扱う為、これらの患者に対し、食事療法（食事指導）、運動療法と共に最先端の薬物療法を組み合わせて行う治療と指導が主な仕事となる。動脈硬化をはじめとする合併症予防による健康長寿を実現する為の役割を期待されているが何しろ患者数が多く（40歳以上の国民の3人に1人は糖尿病、若しくはその予備軍とされている）、一般病院からクリニック（勤務医の他、自分自身での開業を含め）、研究分野まで活躍のフィールドは非常に広い。治療が難しいとされてきた関節リウマチも今や臨床的寛解を目指せる程、診療科としての発展を遂げているが、まだまだ専門医が少なく、そういう側面から見ると将来性は有望と言えるかもしれない。
また患者と根気強く付き合って生活習慣を改善させる必要がある為、コミュニケーション上手な医師や患者と話す事が好きな医師には向いている分野と言えるだろう。

医師転職コンシェルジュの転職サポート体制

内分泌代謝内科・糖尿病・リウマチ・膠原病を専門とする医師として、どういった将来を希望しているのか、キャリア観や進みたい方向性に悩んでいる医師に対しては様々な可能性を提示して一緒に寄り添いサポートしていきたい。
転職先候補の医療機関を見る際には下記項目も合わせてチェックされたし。

専門医取得（専門医・指導医等の維持）が可能な総合病院での勤務の場合

主な症例や診療体制について

主な症例の件数について

指導医の方針や教育制度について

同僚となる内分泌代謝領域の常勤医の年齢、専門領域、卒年、卒業大学について

大学医局からの医師派遣状況はどうなっているか

担当する外来のコマ数、病棟の受持ち患者数について

他科との連携体制、検査体制について

市中の地域一般病院

同僚になる内科系医師の専門科や得意分野、年齢、卒年、卒業大学など

担当業務内容について（外来コマ数と患者数、病棟の受持ち患者数、検査担当数など具体的に）

希望により内分泌代謝や糖尿病、リウマチ、膠原病など専門外来の開設が可能かどうか

一般内科対応についての確認

外来、病棟においてどんな内分泌代謝疾患が多いのか

教育入院の有無。あればその内容についての確認

内分泌代謝内科以外ではどんな疾患を診る事を求められるのか

病院の地域における位置づけや経営状態、将来の展望など

内分泌代謝内科に専門特化されていないケースが多く、内分泌代謝疾患の患者ばかりではない事も念頭に置いた方が良い。

大規模（あるいは有名な人気）病院と比較すると提示される年収は高めの医師求人が多い傾向が見られる（特に郊外へ行けば行くほど）。
当直回数の相談や当直無し（あるいは当直免除）の条件も柔軟に相談に応じてくれる医療機関も多い。

専門クリニック（糖尿病内科、内分泌代謝内科、甲状腺内科、リウマチ膠原病内科の場合

院長や他の常勤医がいれば各々の専門科や得意分野、年齢、卒年、卒業大学など

外来コマ数や患者数の確認

後方支援病院について

基本的に当直もオンコールも無く、外来に専念できるクリニックが多い。
医師は院長だけか常勤医がもう一人といった規模のクリニックが多く、常勤医の空きが出た場合など不定期に医師を募集するといった感じで常時医師募集が出る訳では無く求人件数自体は少ない。

老健施設（介護老人保健施設）での勤務

勤務内容の確認

近隣の病院、診療所との連携

病院関連施設かどうか

入所者の健康管理や入所診断を行うのが主たる業務。
（老健施設では診療行為は行えない。）。
施設の管理者（施設長）としての役割を求められる事が多い。
入所者に何かあった時の対応について確認が必要。病院の関連施設である老健施設の場合はバックアップ体制に問題がない場合が多いが、そうで無い場合は対応方針について要確認。 入所者やスタッフとうまくやっていく事に重きが置かれ医師としての専門性よりも人柄を重視する傾向が見られる。