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2016/06/19
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標題のタイトルはある病院のベテラン事務局長さんがしみじみと私に語った言葉である。 自院の医師たちを話題に上げ、うちの先生方は「実るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」という諺が当てはまる人が本当に多いんですよと。 私にはこの事務局長さんの話が、自院の医師たちに親しみと敬意を込めて、本心から出た言葉と感じられたので強く印象に残った。
この病院は医師も看護師も他の専門職の人たちも極めて定着率が高いと言う。 その理由をこの事務局長さんは「実るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」という諺を使って、自院の医師たちが医師としてのみならず人としてもとても素晴らしいという話(ある種の自慢話)を始めたのだが、これが実に微笑ましく、全く嫌味に感じる事が無かったのである。
人生の大先輩であるこの事務局長さんは、これまで多くの医師と関わってきたと言う。 その長いご経験から、あくまでご自身の主観と前置きをされた上で、下記のような事を私におっしゃられた。
本当に医師としての実力があれば誰に対しても偉ぶる必要などなく、また、自分に自信があれば虚勢を張る必要もない、という事なのだろう。
誰もが何がしかの挫折経験やコンプレックスを持っている事があるだろうし、全ての医師が上述のような素晴らしい人格者になれる訳ではないと思うが、しかし、日々少しばかりの心掛けや良い習慣の積み重ねがダイレクトにその人の未来を形作っていくと考えれば、周囲や社会に対して少しでも良い影響を与え得る存在になるよう意識して毎日を過ごす事はとても大切な事だと感じる。
人を履歴書だけで判断する事には異論を持つ人もいると思うし、私もその一人だが、この事務局長さんは経験測から統計的に「良い医師」は上記のような傾向が強いという考えに至ったとも仰っておられた。 転職回数が多い医師の方は、採用側からは書類選考の段階でそのように見られるという事を頭に置いて、ご縁あってその施設で医師として働くチャンスを得られた場合は、まず自身のプライドや流儀、こだわりは少し脇に置いて、マイナスバイアスが掛かった先入観を覆すだけの仕事ぶりや、周囲の人々(他の医師や医療スタッフ、患者さん・・・)から応援されるような日々の行動を通して(かと言ってあまり焦り過ぎず、独りよがりにならずに)、地道に信頼を勝ち得ていく事が肝要かもしれない。
履歴書上のマイナスポイントはこれまで自分が行動してきた結果であると自分自身甘んじて受け容れるより他なく、過去を変える事はできないが、今と未来は自分自身の取組次第で変えられるという事、これは誰にとっても等しくチャンスが与えられていると思う。 郷に入れば郷に従うという事はある程度必要だろう。そして、組織人であるという自覚と大人の一般的なバランス感覚があれば大抵の組織でうまくやっていく事ができるだろう。 そんな風に感じた今回の事務局長さんの話しであった。
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著者:三木正孝
医師転職コンシェルジュ代表。医師の方が自分らしい働き方、ライフスタイルを過ごす事が出来る様な転職支援を行う医師転職コンシェルジュを運営しております。医療業界や医師転職に関する情報に独自の意見も加えて発信していきます。どうぞよろしくお願いいたします。
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