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2016/05/08
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今日は医師の仕事について大局的な観点から考えてみたい。 と言っても外科系、内科系、小児科、耳鼻咽喉科、眼科、産科、婦人科、皮膚科・・・といった各診療科目・専門領域の仕事内容を見ていくという訳ではなく、全ての医師の方々に関係するであろう仕事観・人生観のようなものを見ていきたい。
さて、医師の皆さんはWorkとJobの違いをご存知だろうか。 英語の辞書によると下記のような意味との記載がある。
Work (ある目的をもって努力して行なう)仕事、労働、作業、努力、勉強、研究、(なすべき)仕事、任務、仕事、務め
Job 仕事、手間仕事、職、勤め口、地位、任務、役目、機能、大変難しい事
どちらも日本語に訳すと「仕事」になる訳だが、その意味合いは異なる。 例えば転職を考えている医師は「給料を貰える仕事を探している」状態であり、この場合の仕事はJobである。 Jobとは即ち日常業務であり、その労働に対して(成果に関係なく)お金(給料・報酬)が貰える仕事の事である。
一方、Workは直ぐにはお金にならない(悪くするといくら努力してもお金にならないかも知れない)が将来への投資といった意味合いの大切な仕事である。 Homework(宿題)という言葉があるが、これは子供にとっての家での仕事(将来への大切な投資)なのである。 プロのアスリートは一流のプロになるまでに報酬が貰えないWork(練習)を積み重ねてきたに違いない。試合や本番で良いパフォーマンスを発揮する為には、家での練習(Homework)が欠かせない。
医師になった人々は受験においてHomeworkをしっかりやってきて偏差値最難関の医学部に入学、そして医師国家試験を突破した。そして、医師というJobに就く事ができた。 医師不足と言われる日本において医師免許があれば医師のJobにあぶれる事はあまり無いだろう。 しかし、いつまでも体力勝負のJobをずっと続けられるという訳でもない。 外科医であれば目が悪くなったり手が震えたり体が言う事をきかなくなると手術が辛くなるという事もあるだろう。当直回数も年齢と共に減らさざるを得なくなるだろう。
病院やクリニックでの診療業務(Job)以外の仕事、例えば、専門医資格の取得や学会への参加、研究会やセミナー、目的を持った勉強、研究、医師としてのスキルアップの為の外勤アルバイト(Jobならば報酬重視、Workならば仕事内容重視だろう)、医師人脈、人格形成、信用・信頼、医師としての良い評判の蓄積(患者さんを想う人柄、医師としての確たる技量・腕)、開業志向の医師ならクリニックの開業準備、資産形成、産業衛生での顧問医師(産業医)etc.・・・、 将来、大きな果実を実らせる為の種蒔き仕事は全てWorkと言えるのではないだろうか。
このWorkとJobの違いは「金持ち父さん、貧乏父さん(Rich Dad Poor Dad)」というロバートキヨサキの大ベストセラー書籍からの受け売りであるが、「金持ちは職場で金持ちになるのではない、家で金持ちになるのだ。」という金持ち父さんの言葉に集約されるWorkとJobの本質的な違いなど、なかなか示唆に富んだ本なのでまだ読んだ事が無い人は一読される事をお奨めする。
医師は他の職種以上に年齢や体力、個々の置かれた状況によって働き方を変えていく必要がある職業かもしれない。 ・Jobをしっかりやる時期、 ・Jobをやりつつも将来の為に目的を明確にした(Home)Workを怠りなくやる時期、 ・そして、Job(当直や手術)の比重を減らして、Workによって築いてきた「資産」に稼いでもらう時期 ・指導医として部下を育成・指導する、世の中に貢献する時期、 といった感じであろうか。
日常が忙しくJobに追われる医師の方々が多いと思うが、たまには自分にとって大切なWorkについて考えてみるのも悪くないと思う。 我々医師転職コンシェルジュは、医師の方の求める働き方の実現をサポートする為の転職先の支援を行っております。現状の職場環境でお悩みの医師の方は是非一度ご連絡頂ければ、将来の可能性の広がる働き方、勤務先について一緒に語り合えたら幸いです。
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著者:三木正孝
医師転職コンシェルジュ代表。医師の方が自分らしい働き方、ライフスタイルを過ごす事が出来る様な転職支援を行う医師転職コンシェルジュを運営しております。医療業界や医師転職に関する情報に独自の意見も加えて発信していきます。どうぞよろしくお願いいたします。
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