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2016/07/23
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現在の大学医局はドラマ「白い巨塔」に代表されるような 絶対的な権威はすでになく、大学や診療科によっては 医局の影響力は崩壊寸前であるという話がまことしやかに語られることがあります。
最近ではドラマで描かれる背景も変わってきており、 「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」では 主人公は医局や病院に属さないフリーランスの外科医となっています。 実際には大学病院であのような事はないでしょうが、昔と今では医局の権威に大きな違いが生じているのは事実でしょう。
現在の医局の状況を見つめながら、 今後あなたが考えていくべき医師としてのキャリア構築の選択肢のひとつとして転職という方法についてお伝えしていきたいと思います。
厚生労働省が平成16年(2004年)から実施した 新臨床研修制度を機に研修医が自由に研修先病院を選べるようになってから、 医局に属する医師の数が減っていったとされています。
医師の研修制度が変更された背景には、 複数の症状を持つ患者が増加しているため、 幅広い知識を持ってオールラウンドに対応できる医師を増やす必要がある といったことでした。
しかしその一方で、 別の問題が起こり始めていました。
新臨床研修制度がこれまでの制度と大きく違っていたのが、 自身の通った大学病院で臨床研修を受けなくても 良くなったということ。
以前は研修医は殆どが大学医局に入局していた訳ですが、 2004年以降は、研修先として大学病院を選ばずに都市部の臨床研修を実施している病院を研修先に選ぶ研修医が増えたのです。 その結果、必要な数の医局員を確保する事が困難になる大学医局が続出しました。 これにより大学病院は必要な医師数を確保する為、 地方やへき地医療を担う関連病院へ派遣していた医師をやむなく引き揚げるという事態が起こり、 大学から医師派遣を受けられなくなった地方の病院では医師不足が一気に問題として表面化しました。
それでは、これまでに大学病院が担っていた部分を 都市部の病院(臨床研修病院)で満たすことは出来たのでしょうか?
実際には臨床研修病院によって、 研修プログラムが異なっていたり、 募集定員が溢れてしまったり(或いは定員が割れてしまったり)、 必要な経験を積む前に辞めてしまう医師が増えたり、 など問題が発生していました。
現在では、制度は見直しが繰り返され 改正後に起きていた色々な問題も当初に比べると 徐々に緩和されつつあります。
本当に医局崩壊の原因が、 新臨床研修制度だけのものだったのでしょうか?
実際には90年代頃から、 大学病院に勤務し、制度に疲れ果ててしまった 医師が開業医として独立していくというようなことはありました。
昇り詰めて行けば絶対的な立場・権威・名声などを得ることができる医局制度ですが、 年功序列のシステムに違和感を覚える人たちは、 早い段階から自らの手でキャリアを築いていきました。 しかし、時代も変わり開業医の数も増えて今は厳しい時代になっています。
医局の悪い部分ばかりに目を向けてしまうと どうしても医局に属さないキャリアプランに目が行きがちですが、 まずは自身がどのようなキャリアを築いていきたいかという しっかとしたキャリアプランを作ることが必要だと思います。
キャリアプランによっては、決して医局に属さずにフリーの道を選ぶのが、 正しいことだとは言えないからです。
周りの噂や最近増えている美味しいキャッチコピーだけの 転職話しに乗っかってしまうと一生を棒に振ってしまう危険性もあります。
医師転職で大失敗!医局を辞めるときに気をつけるべき事とは?
人は本当にたくさんいるのに、安心して相談できる相手がなかなかいないのが 医師の世界です。
まずはあなたが叶えたいキャリアプランを 曖昧なものでも良いのでお聞かせ下さい。
これまでに年齢や経験も異なるたくさんの先生方の 転職をお手伝いしてきた私たちだから出来る全力のサポートを させていただくことをお約束致します。
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著者:医師転職コンシェルジュライター
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