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2017/02/01
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日本の中でも、独自の文化が築き上げられ文化遺産も多く残る沖縄県。
その魅力に取りつかれた多くの人たちが、沖縄に訪れています。
長寿大国としても知られる沖縄県ですが、最新の厚生労働省から発表された都道府県別の長寿ランキングでは、前回の発表時から大きく順位を落としてしまいました。
沖縄県民が抱える医療問題について、お届けしたいと思います。
沖縄県民といえば、長寿というイメージを多くの日本人が持っています。 沖縄の人たちが長寿とされる理由とされるのが、
・健康な食事法 ・日常的によく体を動かす
沖縄県では、本土ではあまり見かけない食べ物が多くあります。
肉でいえば、豚肉ですが本土との違いは、豚の頭から足まで食べてしまうことです。 市場などに行くと、豚の頭や足があるのを見たことがある方も多くいらっしゃると思います。
野菜でいえば、独特な苦味で有名なゴーヤです。海からの恵みは、プチプチとした食感が特長の海ぶどうやもずくがあります。
沖縄では古くから”ぬちぐすい”という言葉があり、自然の恵みを口にすることが長寿の薬になるという考え方で、自然からとれる恵みを積極的に取り入れていました。
これら栄養素を多く含む食べ物や、よく体を動かす習慣が沖縄の人たちの長寿の助けとなっていました。
厚生労働省が5年毎に発表する都道府県別の寿命発表によると、
男性
1位 長野県 80.88歳
2位 滋賀県 80.58歳
3位 福井県 80.47歳
…30位 沖縄県 79.40歳
女性
1位 長野県 87.18歳
2位 島根県 87.07歳
3位 沖縄県 87.02歳
出典:厚生労働省 都道府県別生命表
かつては男性も上位にいましたが、ここ数十年で順位は下がり続けている一方です。
女性も長い間、1位をキープしていましたがここ数年で、ズルズルと順位が下がり始めている傾向にあります。
この背景にあるのは、これまで長寿の秘密とされたものと相反するものでした。
沖縄の平均寿命の順位が下がったとは言え、沖縄の70代以上の高齢者は元気な方が多く、その年代の寿命に関しては大きな変化はありません。
戦後、アメリカの占領下になった頃の世代に当たる60代以下の死亡率が、 上がっているのが全体の寿命の平均を下げている原因となっています。
60代以下の年代の習慣の大きな変化といえば、以下のものが挙げられます。
・欧米式の食生活への変化 ・車社会への変化
かつて沖縄の人たちが、日常的に行っていた習慣は戦後にすっかり様変わりしてしまいました。 実際に厚生労働省が、平成22年度に発表した国民健康・栄養調査によると沖縄県は、全国で肥満率が第1位と発表されており、それに伴う疾患者も増加しています。
特に多いとされるのが、消化器官である大腸がんです。
国立がん研究センターが発表した2012年度の大腸がん死亡率では、 沖縄男性が全国で一番多いと発表されました。
大腸がんを引き起こす危険因子とされているものに、高カロリーな食べ物の摂取やそれによる肥満、運動不足によるもの、アルコールなど沖縄のここ数十年の習慣の変化に見られるものばかりです。
大腸がんは早期に発見ができれば100%治すことができるといわれていますが、消化器内科で内視鏡検査にかかる受診率も沖縄は低いとされています。
急変した若年層の生活習慣を見直すため、沖縄県では「チャーガンジューおきなわ」とスローガンを掲げ、かつての長寿県を取り戻そうと啓蒙運動を行っています。
チャーガンジューというのは、いつも元気という沖縄の言葉になります。
平均寿命を再び上げることは、簡単なことではありませんがまた沖縄が長寿県として、日本のみならず世界中から注目を浴びる日を心待ちにしましょう。
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著者:医師転職コンシェルジュライター
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