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2016/08/06
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静岡県の医師需給状況を俯瞰するシリーズの3回目。 2次医療圏ごとに主要病院や医師の求人ニーズなどのアウトラインを確認していく主旨で前々回は静岡市を中心とする「静岡医療圏」の概況を、そして前回は静岡県西部の中心都市・浜松市と湖西市の2市で構成される「西部医療圏」をコラムでお届けした。
今回は掛川市、御前崎市、菊川市、袋井市、磐田市、森町で構成される「中東遠=ちゅうとうえん医療圏」を見ていきたい。
「中東遠医療圏」の圏域内には19病院があり、そのうち一般病床を有する施設は8病院となっている。うち上記の5市1町が開設している6つの公立病院がこの地域の医療において大きな役割を担っている。
医師数が充実している浜松市の東に位置する医療圏であるが、この圏域は医師数が少なく、入院患者が浜松市へ流出している状況で医師確保が喫緊の課題となっている。
この地域は平成25年5月に中東遠総合医療センター(掛川市立総合病院と袋井市立袋井市民病院が統合)が開設され、やや手薄だった圏域の東側地域の急性期、救急医療の中核を担っている。 また、袋井市では、旧袋井市民病院の施設を活用して袋井市立聖隷袋井市民病院が同じく平成25年5月に指定管理により開設、運営されている。
この圏域の2次救急医療は、公立5病院がその中心を担っているが各科専門医の不足で各病院の負担が大きくなっている。
3次救急は磐田市立総合病院(500床)が主に圏域の西部を、そして圏域の東部を上述した中東遠総合医療センター(500床)が担っているようだ。
医師の求人ニーズとしては、中東遠総合医療センターの公式HP上では、消化器内科、救急科、精神科の各科医師を募集している。この病院で勤務する医師の身分は、掛川市と袋井市が共同で設置している公立病院の為、地方公務員(掛川市・袋井市病院企業団職員)という事になる。週休2日で目安年俸は医師免許取得後5年目の医師で1,200万円ほどとなっている。
また、中東遠医療圏には浜岡原子力発電所(御前崎市)があり、磐田市立総合病院と中東遠総合医療センターが災害拠点病院とDMAT設置病院に指定されている他、その2病院と市立御前崎総合病院、菊川市立総合病院が初期被ばく医療体制に組み入れられている。
公立病院が地域医療の中心を担っているこの圏域は診療科によって浜松医科大学や名古屋大学などの関連病院となっている事があるが、全般的には医師不足が顕著なエリアだけに医師求人ニーズは強く、忙しい分、医師としてのやりがいに加え、様々な症例経験を積めるといった仕事の充実がこの地域で働く最大のメリットと考える事ができるだろうか。
また、この圏域内で「へき地医療」を担っているのは、公立森町病院(131床=一般93床、回復期リハ38床)である。
内科、外科、整形外科、小児科、眼科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、皮膚科、リハビリテーション科といった各科で医師を募集しており、土日祝は休み。 常勤、非常勤など勤務についても柔軟に相談ができそうだ。 在宅診療の専従医師も募集しており在宅診療を志す医師であれば、キャリア・経験・専門は問わないとの事。
以上、ざっと静岡県・中東遠2次医療圏の概況を見てきたが、この圏域で医師として働きたいという先生がいればまずは気軽にお問い合わせをいただきたい。
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次回以降も、静岡県の他の2次医療圏の医師需給状況の俯瞰する内容でコラムを続けたい。
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著者:三木正孝
医師転職コンシェルジュ代表。医師の方が自分らしい働き方、ライフスタイルを過ごす事が出来る様な転職支援を行う医師転職コンシェルジュを運営しております。医療業界や医師転職に関する情報に独自の意見も加えて発信していきます。どうぞよろしくお願いいたします。
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