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2016/09/04
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静岡県の医師需給状況を俯瞰するシリーズの5回目。
2次医療圏ごとに主要病院や医師の求人ニーズなどのアウトラインを確認していく主旨で初回は静岡市を中心とする「静岡医療圏」の概況を、2回目は静岡県西部の中心都市・浜松市と湖西市の2市で構成される「西部医療圏」を、3回目は「中東遠医療圏」を、そして前回4回目は「志太榛原医療圏」をコラムでお届けした。
今回は富士市、富士宮市、芝川町、富士川町の2市2町で構成される「富士医療圏」を見ていきたい。 「富士医療圏」は正に霊峰富士を仰ぎ見る静岡県側のお膝元と言える地域であるが、この圏域内には19病院があり、うち200床以上ある公立病院は下記3病院となっている。
「富士医療圏」の医療機関に従事する医師数は521人(人口10万人当たり135.4 人)。 全国平均の237.8人、静岡県平均の193.9 人と比較しても医師が特に少ない地域のひとつである(平成24年12月31日現在、厚生労働省調査)。
医師不足により中核病院ですら診療体制を縮小せざるを得なくなっている状況が散見されるが、そんな中でも圏域の中核を担う富士市立中央病院は、消化器内科や周産期医療の充実、 女性専用外来の新設等で休止していた病棟を再開するなど明るい話題も多い。
そして、富士宮市立病院は、平成23年9月に地域医療支援病院に承認されたが、整形外科については、 平成26年3月から診療体制を縮小しており、2次救急については、隣接する圏域の病院の協力を仰ぎ、患者を広域搬送している。
共立蒲原総合病院は、一部診療科で医師不足により診療体制の縮小を余儀なくされており、その結果として、一般病床92床を療養病床に変更している。
この富士医療圏で死亡率が高い疾患は、糖尿病、喘息、肝疾患、自殺、悪性新生物などが高い水準となっている。この圏域では特にこれらの医療が不足しており、これらを守備範囲とする医師が強く求められ、活躍できる素地があると言い換えて良いかと思う。
富士宮市は第1回、第2回B-1グランプリ(B級グルメの人気グランプリ)で連続金賞を受賞した富士宮焼きそばがご当地グルメとして名高い地域。白糸の滝など観光スポットも点在している。
富士市はフルーツ(いちご、みかん、キウイ、ブルーベリーなど)や田子の浦のシラス、お茶など食の魅力に富んだ街で、昔から紙の産地としても名高くその生産規模は東日本随一である。 新幹線で新富士駅周辺に差し掛かると大手製紙メーカーの工場が多数集積している光景に見覚えがある人も多いだろう。そんな地域である。
以上、駆け足で静岡県・富士2次医療圏の概況を見てきたが、この圏域で医師として働きたいという先生がいればまずは気軽にお問い合わせをいただきたい。 医師転職コンシェルジュへのご相談・ご質問はこちら
次回以降も、静岡県の他の2次医療圏の医師需給状況を俯瞰する内容でコラムを続けたい。
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著者:三木正孝
医師転職コンシェルジュ代表。医師の方が自分らしい働き方、ライフスタイルを過ごす事が出来る様な転職支援を行う医師転職コンシェルジュを運営しております。医療業界や医師転職に関する情報に独自の意見も加えて発信していきます。どうぞよろしくお願いいたします。
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