Tag Archives: ドバイ

ドバイで働きたいという医師はいますか?(その4)

ドバイで働きたいという医師はいますか?

今回も引き続きドバイの話題である。 現地の方のお話しや弊社調べによるとドバイを含むUAE(アラブ首長国連邦)では日本の医師免許をベースに現地ライセンスを取得する事が可能なようである。 「日本の医師免許+種々の申請手続き」で現地ライセンスを取得できる(※日本の医師免許がそのまま通用する訳ではない)海外の国や地域はあまり多くはないが、UAEはその数少ない国のひとつのようである。 種々の申請手続きというのは、海外で医師として働くにあたっては、やはり現地の医師免許というか現地のライセンスが必要となる為、その申請に様々な書類提出を求められ、英語での口頭試問(job interview)や労働ビザの取得、そして健康診断(medical examination)など現地での様々な手続きが必要で相当の時間と労力が要求される。そこはやはり海外。日本を出て海外で医師としての職を得る、異国の地で働くという事はそんなに簡単な事では無い訳だが、これらをすごく大変と見るか、現地医学部に入りなおす必要が無い分、「大変だけれども海外で医師として働くチャンスがある」という事でチャレンジする価値ありと見るかは人それぞれだろう。いずれにしても現地の医師免許申請手続きからビザ取得までをしっかりサポートしてくれる求人元の確保が先決ではあるが。
ちなみにドバイには現在下記2種類の医師のライセンスがある由。

・DHA(Dubai Health Authority)が発行するライセンス=ドバイ首長国どこでも通用
https://www.dha.gov.ae

・DHCC(Dubai Healthcare City)が発行するライセンス=ドバイにある医療特区DHCCで通用 https://www.dhcc.ae/

日本の医師免許をベースに現地ライセンスの取得が可能な国、地域としては、UAEの他、中国(上海など)やシンガポール、タイ、ベトナムなどが該当すると認識しているが、制度が変更になっている可能性もあるので別の機会にそれら各国の情勢も調べてみたい。 そして、肝腎の在UAEの日本人医師についてであるが、2015年8月現在、ドバイには日本の医師免許を保有し、医師として働く日本人ドクターがいらっしゃるようである。 Dr.Junko Fukudaという先生でご専門は内科。 内科、総合診療、メタボリックシンドローム、旅行医学・渡航医学(Travel Medicine)、ワクチン接種(Vaccination)などをカバーしておられ、ドバイの日本人患者が日本語で安心して診察を受ける事ができる環境のようである。 福田先生は日本と英国で学んだ後、医師としては東京でのご勤務を経て、フランス(パリ)、中国(上海)などでもご勤務経験があり、日本語、英語、フランス語、中国語を駆使されるといった内容がホームページにお名前、写真などと共に詳しく掲載されている(URLは下記)。

https://www.brms.ae/doctors_list/dr-junko-fukuda/#bio

この先生がご活躍中のBR Medical Suitesというは、NMC HealthcareというUAEの大きな私立病院グループに属し、ドイツ、フランス、イタリア、アメリカ、オーストリア、カナダ、スイス、ギリシャ、そして日本など世界各国、様々な国で医師免許を取得した専門分野も国籍も多岐にわたる医師たちが正に人種の坩堝のように集まっている施設で、総勢30名以上の医師(歯科医師も含む)が所属しているようである。 科目としては、内科、外科、耳鼻咽喉科、皮膚科、整形外科、産婦人科、内分泌科、精神科、形成外科、泌尿器科、血管外科、歯科などの診察や手術を行っている。 この施設は上述した医療特区のヘルスケアシティー(DHCC)内にあり、福田先生の他に受付にも日本人スタッフがいるそうで日本語OKの環境となっている。 なお、ドバイには住所という概念が無いらしい。「Healthcare City」という固有名詞で、ある程度エリアが絞られ、その中のBlock B(Bブロック)、そしてビル名でようやく場所が特定できるという具合。元々この辺りの人々は遊牧民だったからという事が理由(本当に?)らしいが、それで問題が無いというのも日本と違って面白い。 BR Medical Suitesへは、メトロのHealthcare駅から徒歩10分ほど、或いはタクシーで「to Healthcare City, Building 64」などと伝えてビルの前まで着けてもらうのが良いようだ。ドライバーが知っていればだが病院名を告げた方が早いかもしれない。 同院のHPには「Click here for driving directions」という箇所があり、ここをクリックするとGoogle Mapが場所を指し示してくれるのでそれをドライバーに見せれば安心だろう。 外務省のHPによると、ドバイでは他にも下記7つの医療機関が紹介されている。 ・American Hospital(アメリカン・ホスピタル) 日本人の利用頻度が多い私立病院。救急は24時間受付可。小児救急可。

https://www.ahdubai.com/main/index.aspx

・Sakura Medical and Dental Clinic(サクラ・メディカル・アンド・デンタル・クリニック) 日本の歯科医師免許を有する日本人歯科医が勤務しており日本語対応可。 日本語のFacebookページあり。 上述のBR Medical Suites(BRメディカルスイーツ)と同じビル内にある。 ・Fetal Medicine and Genetic Center(フィータル・メディスン・アンド・ジェネティック・センター) 産婦人科専門クリニック。EUの医師免許を有する日本人産婦人科医が勤務(と外務省HPには記載があるが本日現在同院のHPでその日本人産婦人科医は確認できなかった)。

https://www.fetalmedicine.ae/our-team/

・Rashid Hospital(ラシッド・ホスピタル) ドバイ首長国立総合病院。外傷センターがあり救急医療に注力、24時間診療可、小児の診療も可能。

https://www.dha.gov.ae/En/Pages/default.aspx

・Mediclinic City Hospital(メディクリニック・シティ・ホスピタル) 日本人も比較的よく利用する私立総合病院。24時間救急受付、小児救急可。

https://www.mediclinic.ae/CityHospital/PageContent.aspx?pageid=131&groupid=1

・Mediclinic Welcare Hospital(ウェルケア・ホスピタル) 比較的各診療科のバランスが取れた私立総合病院。24時間救急受付、小児の診療も可能。

https://www.mediclinic.ae/WelcareHospital/PageContent.aspx?pageid=447&groupid=1

・Versailles Dental Clinic(ヴェルサイユ・デンタル・クリニック) 受付に日本人がいる歯科。ある程度日本語対応可能。

Home

以上、外務省のHPから引用させていただいたが、日本の医師免許を持つ在ドバイの日本人医師は本日現在、BR Medical Suitesの福田先生ただ一人のようである。

ドバイの日本人医師(歯科は除く)は福田医師ただ一人と先に記載したが、実は形成外科の日本人医師がもう5年以上も前にDubai全域で通用する医師免許を取得され、出張ベースで定期的に(年に4回程)Dubaiへ赴き、形成外科手術を行っておられるという情報をこの先生ご自身からのご連絡で教えていただいたので、ここに訂正して追記させていただく。現地ライセンスの取得手続きは多くの書類提出と現地医師との英語での口頭試問など決して簡単な手続きでは無かったとのコメントもいただいたので合わせてここに記載させていただく。
※2016年8月16日追記

前回のコラムで紹介したがドバイには3,000人程の在留邦人がいる為、潜在的には日本人医師に対するニーズは強いと思われる。 日本の医師配置の数字と単純比較は出来ないが、日本の人口10万対医師数(2013年)は237.8人なので、医師一人あたりがカバーする人の数は420人程である。 少々乱暴な仮説ではあるが、在ドバイの日本人患者のみ(そして日本人患者全員)を診ると仮定すると、現在のドバイでは在留邦人3,000人に対して日本人医師は一人だけという状況のようで日本人医師に対するニーズ、或いは日本人医師がドバイにおいて活躍できるフィールドは存外広がっているのかもしれない。 上述の数字から考えると日本人医師は7名程いれば日本と同程度の水準となる為、あと数年もすればドバイで働く日本人医師も増え、その時には日本人医師に対するニーズは急速に萎んでいく事も考えられる。 なお、ドバイの休日は金曜、土曜(イスラム教国の多くは木曜、金曜が休日)で、日曜は平日なのでその辺りも日本とは違うという事を頭に入れておきたい。 いずれにしても百聞は一見に如かず。チャンスがあれば一度現地を見てみるのも悪くないかもしれない。私の出身会社である総合商社もドバイにオフィスを構えており、右も左も分からない異国の地で困った事があった際など、いざとなれば駆け込む先があるというのは心強い。 ドバイでの海外勤務にご興味がある医師の方は、本サイトの医師登録からご登録下さい。 海外医師求人募集についてはコチラ

ドバイで働きたいという医師はいますか?(その3)

ドバイで働きたいという医師はいますか?

前回前々回に続きドバイの話題を続けよう。ドバイで医師転職を考えていて医師求人募集情報を探そうと考えている医師の方はドバイの生活や文化について参考にして頂きたい。 ドバイの殆どの病院では英語での会話が可能との事でアラビア語は必ずしも必要な訳では無いようである。今回の日本人医師求人募集案件は恐らく日本人患者を主な対象としたクリニックなので英語を使う場面も殆ど無く、日本語で通常業務はこなせると思われる。 ドバイのクリニックに来る日本人患者というのは現地在住の日本人、日本人駐在員やその家族、出張や観光などでドバイに来ている日本人といった層である。 外務省のホームページに医療に関するアラビア語が少し紹介されているので、ここに再掲させていただく(無理やりカタカナ表記しているので発音はあくまで参考程度にとの事。) 現地語も少し知っているだけでいざという時に何かの役に立つかもしれない。 医師:タビーブ、薬:ドワ、注射:オブラ、下痢:イスハール、発熱:ハラーラ、嘔気:樽ジーア、嘔吐:ゾゥワ、傷:ジュルハン、頭が痛い:ラーシィ・ヤウールニ、腹が痛い: ボトニ・ヤウールニ、具合が悪い:アナ・ターバーン(男性の場合)アナ・ターバーナ(女性の場合)、病院へ連れて行ってほしい:ワッドニ・イラ・ムスタシュファ 在アラブ首長国連邦日本国大使館ホームページ

https://www.uae.emb-japan.go.jp/index_j.htm

なお、在アラブ首長国連邦(UAE)日本国大使館はドバイでは無くアブダビ(Abu Dhabi)にあり、ドバイには日本国総領事館が置かれている。 アブダビはドバイと同じようにUAEを構成する7首長国のひとつで連邦(アラブ首長国連邦)の首都でもある。大使館は通常、その国の首都に置かれ、領事館は首都以外の主要都市で在留邦人の保護や外交事務、情報収集、国際交流などを行っている。 連邦制は日本にいると少しイメージしにくいが、アメリカを例に考えると解りやすいかもしれない。アメリカ合衆国も連邦制の国で、それぞれの州が州独自の法律(州法)に基づきかなり強い独立性を持っており、日本の都道府県のような地方公共団体とはその成り立ちも趣も異なるものである。アメリカの南北戦争(1861年~1865年)は奴隷制を維持したい南部の11州がアメリカ合衆国という連邦政府からの独立を目指して(アメリカ連合国を名乗り)北部の23州と争った内戦(The Civil War)である。映画「風と共に去りぬ」でお馴染みだろう。 ちなみに南北戦争と同じ頃、日本は幕末の動乱期で長州や薩摩などの雄藩や坂本龍馬などの脱藩志士たちが倒幕に動いていた時期である。 少々話しが逸れたが、このようにアメリカもUAEも外交的には連邦国家として一つの国を形成しているのである。 まあ、一般的にはドバイはUAEを代表する国際都市であるが、UAEの首都はアブダビであり、日本国大使館はそこに置かれているというくらいの認識でいれば大きな間違いは無いと思う。 ドバイとアブダビの2都市はニューヨークとワシントンDC(アメリカ合衆国の首都)の関係にやや近いだろうか。 なお、UAEの医療を司る保健省(日本の厚生労働省のようなもの)の下には保健庁があり、これはアブダビとドバイの2箇所に設置されている。 ドバイの在留邦人(日本人)は3,000人程度、UAE全体では3,459人(2013年10月時点)の日本人が在留していると言われており、日本人の多くはドバイにおり、それ以外は殆どが首都アブダビにいるものと思われる。この数字からもドバイがUAEにおいては一般の日本人に最も馴染み深い街という事が言えよう。結構な数の日本人がドバイにいるのだなあと思うと共に、これだけの日本人がいれば当然日本人医師に対する需要、医師求人募集のニーズが出てくるのも納得である。 現地では日本の事は“ヤバーン”、日本人は”ヤバーニー”というらしい。ジャパーン、ジャパーニーズの現地訛りだろうか。一般的にはドバイの人々はとても親日的と言われている。 Japan QualityのMade in Japan製品(車や家電製品)、日本人の勤勉さ、礼儀正しさなどが高く評価されているのだろう。日本が戦後復興を経て先進国の仲間入りを果たし発展する過程で、他の欧米諸国とは一線を画した立ち位置から外交官やビジネスマンなど多くの先人達がこのUAEという国や現地の人々と誠実に付き合ってきたお蔭で今の日本に対する好意的なイメージが出来上がっているという事に我々は感謝しなければならないだろう。 ヤバーン、ヤバーニーの一言でこちらが日本人と分かれば、強面のドバイ人が一気に笑顔で迎えてくれるという事が本当にあるらしい。 さて、UAEの輸出相手国のトップは日本である。日本がUAEから輸入している主な品目は石油、液化天然ガス(LNG)、アルミニウムなどで、東日本大震災後の原発停止に伴い依存度が上がっている火力発電のエネルギー源はこのUAEからも輸入されているのである。 一方、輸入相手国を見てみると上位はインド、中国、米国、ドイツとなっており日本はこれらの国の後塵を拝している。 例えば車であれば、やはりドイツのプレミアムブランド(メルセデス、BMW、ポルシェ、アウディなど)が現地富裕層のシェアをがっちり握っており、それを日本のレクサスなどが後発ながら追いかけるといった感じであろうか。しかし、ドバイといっても金持ちばかりという訳ではなく前々回のコラムでも紹介したが、日本の中古バイクや中古ママチャリ(自転車)が庶民の足として大活躍しているという一面もあるというのが面白い。 長くなったので今日はこの辺りにして続きはまた次回以降にしたいと思う。 ドバイでの海外勤務にご興味がある医師の方は、本サイトの医師登録からご登録下さい。 海外医師求人募集についてはコチラ

ドバイで働きたいという医師はいますか?(その2)

ドバイで働きたいという医師はいますか?

前回に続きドバイの話題である。
今日はドバイの衛生・医療事情についても少しずつ見ていこう。

まず、ドバイ(UAE)の気候であるが、10月~3月にかけてが比較的過ごしやすい時期と言われている。それでも40℃を超える日もあるらしい。更に4月~9月の日中は50℃にもなる事があり、湿度も90%前後と厳しい気候と言える。

次に水や食品、衛生環境であるが、都市部の水道水は海水を脱塩処理し蒸留水を精製、それを殺菌処理し各家庭へ供給、理論上は無菌との事であるが、パイプや貯水槽から鉄錆や微生物が混入する事もあり得る為、水道水は直接飲まない方が無難との事。
ドバイの街は衛生的には清潔に保たれており、特に注意を要するような風土病は見られないようである。

続いて、医療水準であるが、まず医療機関は国立病院と私立病院に大別される。国立病院は外国人に対する受診制限が一部あり、緊急搬送されるような場合を除くと、一般的には日本人を含む外国人は私立病院やクリニックを受診するようである。
救急車は一応整備されているとはいうもののスムースに機能していないとも言われており、自家用車やタクシーを使って病院へ行くのが一般的な模様。
また、ホテルには常設のクリニックや提携病院、或いは顧問医師を有している場合もあり、
ドバイ国際空港には24時間開院している空港クリニックがあるとの事。

医療水準は、一般的な呼吸器感染症(風邪)や消化器感染症(急性胃腸炎)のような軽症例や中等度までの疾病や外傷の診療はドバイでも可能であるが、精密検査や悪性腫瘍手術、複雑外傷などのケースは、日本と同等の医療水準を期待する事は難しく、そういった場合は日本への帰国を考慮すべきというのが外務省の見解である。
なお、輸血については一応先進国同様に照射処理が施されているとの事。

医療費の支払いは日本のように国民皆保険制度が無く、外国人が長期滞在する場合は民間保険会社の医療保険加入が義務付けられている。旅行者は全額自己負担であり、海外旅行傷害保険に入っていて後日還付を受けるにしても一旦は全額支払う必要があり、かなり高額になるケースもあるので現金の持ち合わせが無い場合はクレジットカードでの支払となるケースもあるようである。

薬は院内の薬局もあるが、院外薬局も多く、ショッピングモールや繁華街に多数存在するようである。

なお、ドバイの通貨はディルハム(DhやAEDと表記される)であり、USドルとのペッグ制(連動相場制)を採用している。日本に近いところでは香港ドルもUSドルとのペッグ制を採用している通貨として有名である。
ドバイではUSドルも流通しているようであるが、やはり現地ではディルハムは必要であろう。日本でディルハムに両替できる場所は限られており両替手数料も高い為、USドルを持って行って現地でUSドルからディルハムに両替するのが良いかもしれない。
現地では日本円はマイナー通貨であり交換レートも(USドルと比較して)不利になる事が予想される。やはり世界の基軸通貨はUSドルなのである。

色々書き始めると旅行ガイドのようになってしまいそうなので、今日はそろそろこの辺りにして、また次回以降にドバイの医療事情や日本人医師の状況(日本人医師の求人募集状況)なども見て行きたいと思う。

ドバイでの海外勤務にご興味がある医師の方は、本サイトの医師登録からご登録下さい。

海外医師求人募集についてはコチラ

ドバイで働きたいという医師はいますか?

ドバイで働きたいという医師はいますか?

今日はこれまた偶々入ってきた話しであるが、海外で日本人医師を求めているという医師求人募集案件について少しご紹介しようと思う。

日本の医師免許を持っていて日本語を不自由なく使える医師であれば恐らく国籍は不問と思われる。
今回の医師求人募集案件の場所はドバイ(Dubai)。
名前くらいは聞いた事があるけれども、あまり馴染みが無く、稀に観光などで訪れた事がある人がいるかもしれないが、殆どの日本人にとってドバイは遠い中東の国?都市?といった感じであろうか。

ドバイはUAE(アラブ首長国連邦United Arab Emirates)を構成する7首長国のひとつであるドバイ首長国の首都である。
アラビア半島のペルシャ湾沿岸に位置する中東屈指の国際都市であり金融センターとしても近年急発展を遂げている街である。
地理的にはペルシャ湾の入り口ホルムズ海峡にも近い。
人口は210万人程を擁する大都市である。イメージし易いように人口規模で日本の都市と比較すると人口第4位の名古屋市(226万人程)、第5位の札幌市(190万人程)辺りと同じような人口規模である。ちなみに国内の人口第3位は大阪市(267万人程)、第2位は横浜市(369万人程)、第1位は東京23区である。東京は895万人と突出している。

世界一ののっぽビルはこのドバイにある。ブルジュ・ハリファという名のその超高層ビル(全高828m、160階建て)は2010年に完成し、ドバイの繁栄を象徴するものの一つとなっている。
ちなみに人工の建造物として高さ世界第2位は東京スカイツリー(全高634m、タワーとしては高さ世界一)である。

ブルジュ・ハリファの他にもブルジュ・アル・アラブホテルやパーム・ジュメイラ(ヤシの木のような形をした人工島)といった超高級リゾートでも世界中の注目を集めているのがドバイである。
※ブルジュというのは塔=タワーを意味するアラビア語

建設ラッシュに沸くドバイは金持ちのリゾートエリアという一面と、出稼ぎ労働者(インド人が5割以上、以下パキスタン人、バングラデシュ人、フィリピン人、スリランカ人など)が人口の約8割を占める街という一面を併せ持っている。
本家のアラブ系は人口2割に満たないというのがドバイの真の姿である。

公用語はアラビア語であるが、ビジネスでは主に英語が共通言語として使われている。
外国人出稼ぎ労働者の多くはアラビア語を解せず、各々の母国語であるヒンディー語(インド人)、ウルドゥー語(パキスタン人)、タガログ語(フィリピン人)など多用な言語が飛び交う国際都市というのがドバイという街である。
日本から輸出された中古のママチャリ(自転車)が庶民の日常の足として最近ドバイの街でよく見られるらしい。意外に日本とは関係の深い街なのである。

ドバイ首長国が属するUAE(アラブ首長国連邦)の国教はイスラム教であるが、イスラム教徒以外の外国人が多く居住するドバイはイスラム色があまり強くないらしく、宗教的な制約もあまり無いようである。
例えば、飲酒。イスラム教では通常飲酒は禁じられているが許可されたホテルやレストランでは問題が無くお酒も楽しめるとの事。
競馬のドバイワールドカップもその名の通りここドバイで開催されている。

ドバイには日本人学校もあり、街全体もセキュリティがよく行き届いており、治安は大変良いと言われている。
ショッピングモール、フードコートやハンバーガーショップなどもある。
今のように急発展する以前からドバイは商社マンなどにとっては駐在員として、或いは海外出張などで訪れる機会が多い中東の窓口的な位置付けの都市であり、比較的馴染みがあるエリアとも言える。
なお、日本の都市では大阪がドバイと姉妹都市の関係となっている。
中東はオイルマネーのイメージがあるが、ドバイの産業基盤としては観光、貿易、金融などが中心となっている。

Airline of the yearなど数々の賞を受賞して機内サービスも評価が高いエミレーツ航空はドバイを拠点とするエアラインである。
日本⇔ドバイは10時間程の距離でありヨーロッパよりも地理的な距離は近い(東京・ドバイ間は約8,000km)。

少し長くなったので今日はこの辺りにして、続きは次回以降にドバイの医療事情なども含め見て行きたいと思う。

ドバイでの海外勤務にご興味がある医師の方は、本サイトの医師登録からご登録下さい。

海外医師求人募集についてはコチラ