Tag Archives: 趣味・暮らし方

日本は、そして医師は本当に豊かなのか?(その2)

日本は、そして医師は本当に豊かなのか?(その2)

前回コラムの話題を続けたい。
日本は今後若い労働力人口(支える側)が減少していき、逆に年金や医療、福祉を必要とする高齢者人口(支えられる側)はどんどん増加していく。高齢になれば必然的に病院に掛かる人が増えるので医師の方々も益々忙しくなって大変だ。国の経済力を示す指標のひとつとしてよく引き合いに出されるGDP。日本は2009年に中国に抜かれるまで米国に次いでGDP世界第二位の経済大国と自認してきた訳だが、あっという間に中国に抜き去られて以降、その差は毎年大きくなるばかりである。
ついこの間まで世界第二位の経済大国だと思っていたのがもう7年も前の昔話になっている事に少々驚いてしまった訳だが、今日はGDPをその国の人口で割った「一人当たりGDP」について少し考えてみたい。

国民一人当たりのGDPは?日本は豊かなのか?

人口が日本の10倍以上もある中国と全体のGDPを単純比較してもあまり意味が無いというのは負け惜しみかも知れないが、やはり国民ひとりひとりの豊かさという観点から言えば、「一人当たりGDP」の方がしっくりくる指標だと思う。
さて、この「一人当たりGDP」。IMFや世界銀行、国連など様々な国際機関が統計を出しているがIMFが公表した2015年の順位を見てみると以下のようになっている。

1位 ルクセンブルク USD101,994
2位 スイス USD80,675
3位 カタール USD76,576
4位 ノルウェー USD74,822
5位 マカオ USD69,309
6位 アメリカ USD55,805
7位 シンガポール USD52,888
8位 デンマーク USD52,114
9位 アイルランド USD51,351
10位 オーストラリア USD50,962
11位 アイスランド USD50,855
12位 スウェーデン USD49,866
13位 サンマリノ USD49,847
14位 イギリス USD43,771
15位 オーストリア USD43,603
16位 オランダ USD43,603
17位 カナダ USD43,332
18位 香港 USD42,390
19位 フィンランド USD41,974
20位 ドイツ USD40,997
21位 ベルギー USD40,107
22位 フランス USD37,675
23位 ニュージーランド USD37,045
24位 UAE(アラブ首長国連邦)USD36,060
25位 イスラエル USD35,343
26位 日本 USD32,486
27位 イタリア USD29,867
28位 クウェート USD29,363
29位 プエルトリコ USD29,236
30位 ブルネイ USD28,237
31位 韓国 USD27,195
32位 スペイン USD25,865
33位 バハマ USD23,903
34位 バーレーン USD23,510
35位 マルタ USD22,829
36位 キプロス USD22,587
37位 台湾 USD22,288
38位 サウジアラビア USD20,813
(中略)
75位 中国 USD7,990
※IMFが公表する順位ではマカオ、香港、台湾、プエルトリコなどは国ではなく地域という扱いで順位から除外されている為、上記順位とはやや異なる。

さて、どうだろうか。日本は26位にようやく顔を出している。
私の実感としてはこの順位は妥当な気がする。日本より上位にランキングされている全ての国・地域に行った経験がある訳ではないが、旅行や出張などの短期間とはいえ、それらの国の幾つかに滞在した際に垣間見た限りであるが日本よりもずっと豊かだと感じさせる国はいくつもあった。
逆に日本よりも下位にランキングされている国、例えばイタリアやスペインといった南欧(ラテン)の国、そして韓国や台湾など東アジアの国の一人当たりGDPを見ると妙に納得感がある数字に落ち着いている。実感に近いのである。

全体のGDPが大きくなれば一人当たりGDPも大きくなるが、人口減少トレンドに入って今後稼ぎ手が少なくなる日本がGDPを増やそうと思うと、一人当たりの付加価値を今よりもずっと大きくする必要がある。
しかし、ただ闇雲に働いても限界があるし、無理が祟ってみんな疲弊してしまうだろう。ではどうすれば良いのかと言われれば私にも分からないし、日本の舵取りをしている人たちの意見も様々だろう。しかし規模の拡大や数字上の(ハリボテの)豊かさをひたすら追い求めるのはいつか来た道で周辺国との摩擦を生む事になるだろう。

先週、「世界一貧しい大統領」と言われるウルグアイの前大統領ホセ・ムヒカ氏が来日した。
環境問題を各国が話し合うリオ会議(Rio+20)で「ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車をインド人が持てばこの惑星は一体どうなるでしょうか?」など、「過剰な消費生活に警鐘を鳴らし、それよりもむしろ、より良く生きる事を重視すべき」という大演説で一躍有名になった人物である。

南米ウルグアイの一人当たりGDPの順位は45位(USD15,748)であるが、この「環境資源に恵まれている小さな国」の代表者曰く、「ウルグアイには300万人ほどの国民しかいません。しかし、世界で最も美味しい1,300万頭の牛が私の国にはいます。羊も800万から1,000万頭ほどいます。私の国は食べ物の輸出国です。こんな小さな国にも関わらず国土の90%が資源に恵まれています。」

更に、「私の同志である労働者たちは8時間労働を求めて戦いました。そして今では6時間労働を勝ち取った者もいます。しかしながら6時間労働になった人たちは別の仕事もしており、結局は以前よりも長時間働いています。何故か?バイク、車などのローンを支払わないといけないからです。毎月2倍働き、ローンを払い終わって気付いた時には私のような老人になっているのです。」

長くなるので興味のある方はWebなどで詳細を検索して欲しいが、医師の方々も知らず知らずのうちにこのような人生になっている人も多いのではないだろうか。エリートと言われる人々に見られやすい傾向であり、日本全体がこのようなジレンマに陥っているのかもしれない。

日本と一人当たりGDPが同じくらいのイタリアや、やや下のスペインといったラテン系の国々は経済状況が厳しいと言われているが結構気楽(?)に構えてその日その日を楽しく過ごしているような印象を受ける。生来、きまじめな我々日本人も、そんな彼らの長所(?)を見習って少し肩の力を抜いて、あまり心配し過ぎず不安に駆られずに生きた方が良いのかもしれない。
しっかりと準備をして、やるべき事をやって、「足るを知る」の精神でいれば「何とかなるさ」くらいの気持ちでちょうど良いのかも、そんな風に感じたムヒカ氏の来日であった。
幸い、日本には智慧も人財も社会資本もまだまだ豊富なのだから。
医師の転職の際にもあまり心配し過ぎずに、起こるか起こらないか分からない将来の事に無闇に不安を感じるよりもまずは一歩を踏み出し行動する事がその不安を取り除く最も効果的な方法のような気がする。

医師転職コンシェルジュでは、医師一人一人のライフスタイルに合わせて、転職先をご紹介しております。一人一人、価値観も違うので、もちろんそれに合わせて求める職場環境も変わる。私たちは、そのような医師の方に、オーダーメイドで転職支援を行い、理想とするライフスタイルを得て欲しいと思っています。

転職をお考えの医師の方で求人情報をお探しの方は、一度我々医師転職コンシェルジュにお問い合わせください。あなたの求めるライフスタイルの実現に向けて全力を尽くしたいと思います。

4月から値上げラッシュ。日本は、そして医師は本当に豊かなのか?

4月から値上げラッシュ。日本は、そして医師は本当に豊かなのか?

前回のコラムでは2040年頃には医師が34,000人も余剰になるという見通しを厚生労働省が発表したという話題を取り上げた。そして既に日本は人口減少時代に突入しており、これまでの量的拡大から質的向上を目指すべきという私の個人的見解を述べた。

今日はその日本の質的向上について身近な話題から考えてみたい。
たまに行くカフェに4月になって初めて行った時の事。その店は数種類のモーニングメニューがあり朝から人気の店なのだが、私がいつもオーダーするメニューをウェイトレスさんが覚えてくれていて「いつもの?」、「はい。」で普段は注文が完了するのだが、その日は「4月から値上げなんです。」と申し訳なさそうな表情で仰る。
これまで380円だったモーニングが420円になると言う(1割超の値上げ)。それだけではない。値上げになる上、これまで付いていた小さなサラダが付かなくなると言う。
何となく釈然としないものを感じながらも、まあ、いいかと、その日はそのままオーダーしたが、次回以降の為にメニュー内容を改めて確認したいと思いメニューを貰った。
たった40円の事と思われるかもしれないが、率にすると1割を超える値上げである。

しかも1年前の今頃にも一度値上げがあり、僅か1年の間に2回も値上げがあったのである。
前回はメニューの内容は変わらず値段だけが350円から380円に上がった(率にして約9%の値上げ)。
去年の今頃は消費税が5%から8%に上がったタイミングだった事もあり、まあ仕方がないかと納得したが、今回は内容を改悪する(サラダが付かなくなった)上に1割を超える値上げである。理由は敢えて聞かなかったが、恐らく様々な原材料コストが4月から値上げとなっている事を受けて止む無く値上げをするという事だと推測している。

元々このカフェに時々だが行くようになったのは、場所が良い事と350円にしてはその内容が充実しているというか、コストパフォーマンスが高くお得感があると最初に感じたからなのだが、このカフェは今時珍しく全席喫煙OKで愛煙家の人たちが常連客となって集まっている店なのである。空気清浄機は備えてあるものの、客の大半が喫煙者の為、煙草を喫わない私にとってはその点においてはお世辞にも快適に過ごせる場所とは言えず、最早この店に通う理由は無くなってしまったと今回のメニュー改悪と1割を超える値上げのWパンチを受け、考えさせられた次第である。

何もこの店の営業姿勢を批判しているのではなく、そういう経済環境の中に一般庶民の暮らしやお店も既に放り込まれており、様々なコストアップ要因から仕方なく値上げや中身を少なくする(実質値上げ)などの企業努力をせざるを得なくなっているという事を実感する出来事だったのである。トイレットペーパーも紙幅をギリギリまで狭くして原材料の値上げ分を売価に転嫁しないで何とか凌いでいると言うがこれとて量が減っているのだがら実質的には値上げである。

前置きが長くなったが、政府はアベノミクスで日本経済は順調に回復しており2020年の東京オリンピックに向けGDP600兆円を目指す方針だと言う。ちなみに2015年の日本のGDPは約500兆円(2015年10月時点のIMFによる推計)で、今よりも2割も拡大するという計画である。
海外から日本を訪れる外国人観光客が激増し、彼らが日本で爆買いをしてくれたり、ホテルの稼働率が軒並み上昇したりといったプラス要因もあり、その実現可能性については何とも言えないが、我々日本で暮らす者としては、出張時にホテルが取りにくくなり、宿泊料金もホテル側が強気の値段設定に転じて高騰しているなど、マイナスの影響の方が多いような気がする。
日本のGDPが拡大しても個々人の所得(特に可処分所得)が増えないと意味が無いのである。

医療機関にとっての消費税のアップは経営を圧迫

国の財政状況が厳しい為、政府は消費税を10%に引き上げる事を決定している。その実施時期については流動的だが、個人にとっては出ていくお金が増える事は既に決定事項なのである。
医師の方に直接的に関係が深いものとしては病院経営にとっての消費税である。医療機関の経営は消費税増税の影響を受けやすい側面がある。なぜなら医療機関にとっての売上である診療報酬は非課税の為、患者さんや保険者に消費税のアップ分を請求する事は出来ない。他方、支出項目である医療材料費などには消費税が掛かる為、消費税が増税されると医療機関の支出は増え、その分、収支が厳しくなり経営姿勢がこれまでよりもシビアになる事が予想されるからである。
※一応、消費税の増税に伴い診療報酬の一部は引き上げられている。

アルバイトの回数を増やす医師が増える?

医師の方も実生活で考えると、年収が増えないと、同じ生活を送っていたとしても消費税増税に伴い家計支出は増え、更に社会保険料負担も徐々にアップするなど可処分所得は確実に減少する。
学会出張の際などにホテル宿泊費が高くなっている事なども実感しておられる医師の方もいると思うが、当直やアルバイトの回数を少し増やして生活防衛をする医師が増えるかもしれない。

私は日々多くの医師の方から色んなお話を伺うが、収入は多いが支出も多いというのが医師の方に見られる一般的な傾向で、今の日本は(特に都市部においては)生きていくのにとてもお金が掛かる構造になっているように感じる。
高い報酬を得ようと思うと遮二無二働くしかなく、ゆっくり働こうと思うと、安い報酬に甘んじるか、或いは医師としての自分の理想像やプライドといった何かを捨てて仕事の内容や拘りは二の次にする必要があったりするのが現実かもしれない。

今回は、少し長くなったので次回に続けたい。

年収、スキルアップ、職場の人間関係、将来のキャリアにおいて今の環境を変えて転職を考えている医師の方は、是非我々医師転職コンシェルジュにお問い合わせください。

医師の方の目指すライフスタイルを実現するための転職を全力で応援致します。

医師転職コンシェルジュへの医師登録はこちら

医師とクルマ(車)の関係性

医師とクルマ(車)の関係性

親しくなった医師と仕事以外の話しでよく話題に上がるものの一つがクルマ(車)である。
一般論だが(或いは私の個人的見解かもしれないが)、車が好きという医師は多いように思う。
電車やバス、或いはバイク、自転車で職場の病院やクリニックに通勤する医師も多くいるが、車を日々の足として使う医師は多い。
常勤先での仕事に加え、外勤アルバイトをしていると移動の足として車の方が移動時間を短縮できて便利、或いは公共交通機関が動いていない夜間や早朝でも移動が可能という事もあるだろう。
それにも増して、日々忙しい医師にとっては数少ない(?)娯楽の一つが車(モノとしてそれ自体、或いはdriving pleasureとして)なのかもしれない。

私の周りの医師が乗っている車のブランド傾向について

私の周囲の医師たちが乗っている車で多いものを車種やブランドから見ていくと、
趣味の車として、或いは移動の安全性、或いは所有感を満たしてくれるモノとして、など様々な選択理由があるのだろうが、やはり輸入車比率が高く、とりわけ(日本全体の傾向と言えるが)ドイツ車の割合が高いような気がする。

メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、VW(ゴルフ、ビートル、トゥーラン・・・)など。
ドイツ車以外ではイギリスのレンジローバーをはじめとしたランドローバー、ジャガーなどの高級車が続く。
スウェーデンのボルボ(特にステーションワゴン)も高い安全性や質実剛健なイメージが好まれているようだ。また、アメリカのハマーといった超大型のSUVに乗っている先生も私の知る範囲だけでも数名いらっしゃる。
輸入車と同じような立ち位置でレクサスを選択する医師も増えているように感じる。内装の豪華さに加え品質に対する絶大なる信頼感でレクサスは一歩抜きん出ているようだ。
その他、国産高級車では長距離移動が楽なGTカーやクーペモデル(フェアレディZなど)、そしてフーガなど高級セダン、走行性能やエンジンへの拘りからスバル(レガシー、WRXなど)を愛用している医師もチラホラ見受ける。家族が多い医師の中にはアルファードなど高級ミニバンに乗り換えた先生もおられる。
他方、意外にイタリア車(アルファロメオやフィアットなど)やフランス車(シトロエン、プジョー、ルノーなど)に乗っている医師は(私の周囲には)少ないようで、これらは過去のイメージから来る工業製品としての品質に対する漠然とした不安に加え、やや趣味的な嗜好が強すぎるのかもしれない。フェラーリやポルシェなどもあまり見掛けない。この辺りは仕事柄あまり派手に出来ないという事情もあるのだろう。

一方、輸入車ばかりではなく日本車を愛用している医師も当然多いが、こちらは輸入車を選択するのとは少し意味合いが異なり、低燃費(燃費が良い)など経済性を重視しての選択という印象。
病院への通勤の足としてトヨタプリウスに代表されるハイブリッドカーを使っている医師は多い。家族がいる医師の場合は、2台持っていて、(例えば専業主婦の)妻はメルセデス・ベンツで中高一貫校に通う子供の送迎やお買い物、(例えば勤務医の)夫はプリウスで病院へ通勤という具合。日本という国は嫉妬社会という面もあり、余計な事で目立ってもあまり良い事は無いという理性的判断から病院への通勤であまり派手なクルマというのも憚られるという事があるのだろう。

乗る車でまわりに与える印象は変わる

私の伯父は田舎の開業医であったが、地域医療にその生涯を捧げたといっても過言ではなく(と私は思っている)、自宅(兼医院)のガレージにはマツダのファミリアが停まっていた。
その大衆車ファミリアで伯父はよく往診に出掛けていたらしい。
偉ぶらずとても優しい良いお医者さんだったと周囲の人々からの評判は上々だった事を今でもよく覚えている。
私が小学生時代、夏休みにその伯父の家へ遊びに行った時、伯父は忙しい仕事の合間を縫って車で従兄弟と私を海へ連れていってくれた。今でも楽しい思い出でその伯父の事は大好きだ。自分の事は後回しで常に患者さんや周囲の人の為に尽くした、人としても医師としても本当に素晴らしい人物だった。
恐らく他の車に乗っていた時代もあるのだろうが、私が知るのは唯一上述したマツダのファミリアなのである。車というのは移動の足であると同時にある種のファッションアイテムとしての役割やその人のライフスタイル・主義主張の一端をそこから垣間見る事ができると思っている。
経済的には趣味のクルマ(車)というものを楽しめるだけの財力は十二分にあったと思うが、医師としての仕事が忙しく、それどころではなかったのか、或いはそういったものには興味が無かったかのどちらかだろうと思う。
この伯父が違う車に乗っていたら、私のこの伯父に対する印象もまた少し異なったものになっていたのかもしれない。もしも派手な車に乗っていたら、医者というのはお金持ちになれて、周囲の人から尊敬されて、あんなにカッコイイ車に乗れるのかと単純に思うと同時に派手好きな伯父さんという印象に変わっていたかも知れない。

また、別の人物(この人物は医師ではない)の話になるが、私が子供の時分にオレンジ色のシボレーコルベットスティングレーに乗っていたおじさんが近所に居た。ある日そのシボレーに乗せてもらった私は満面の笑みでシボレーと共に写真に収まったなんて事もあったなあと今でも覚えている。このおじさんは今なお自分の中では「シボレーのおじさん」なのである。
外見や所有物のみでその人を判断すると時に人を見誤るが、人というのは結構単純なもので、表面的なものや第一印象に大きく左右されてしまうという気がする。

私は子供の頃(スーパーカーブームの頃)からクルマ(車)が好きなので、車が好きな医師の方と仕事以外の話しで盛り上がるのも楽しいひとときである。
車を乗り換えたという話を聞くと機会があれば実車を見たい、できれば同乗させていただきたいと思うくらいである。

ライフスタイルによって、その時々で乗れる車というのはどうしても様々な制約から限定されてしまう。例えば、自分以外の家族も運転する車だとマニュアルミッションはダメだとか、2ドアはダメとか、燃費の悪いクルマはダメとか・・・。
可能な範囲で自分が乗っていて楽しい、欲しいと思えるクルマ(車)を選びたいものだ。
車は贅沢品という一面もあるが、車好きの人にとっては、誰かと一緒にドライブして楽しい時間を過ごしたり、趣味として車そのものを楽しんだりして人生を豊かにしてくれるアイテムの一つだと思う。

さて、今日は全くの独断と偏見、私の子供時代の回想も含め車の話題を取り上げましたが、「医師転職コンシェルジュ」では、転職やアルバイトをお考えの医師の方々からの転職相談のお問い合わせやアルバイト探し、仕事の話のみならず車談義なども大歓迎です。車好きの医師の方もそうでない医師の方も医師転職コンシェルジュへどうぞお気軽にお問い合わせください。

医師の方で年収あアップの転職をご検討されている方は、年収アップ・給与アップの医師転職の成功事例も掲載しておりますので、是非そちらもご覧頂ければ幸いです。

遂に日本史上初のマイナス金利導入、さて医師の生活への影響は?

遂に日本史上初のマイナス金利導入、さて医師の生活への影響は?

本日、2016年1月29日昼過ぎに日本銀行がマイナス金利の導入を発表した。
これはかなり異常な金融政策(というか状態)で“日本史上初めて”の出来事である。
金融マーケット関係者の多くには想定外でビッグサプライズだったようだ。
お金を預けるとマイナス金利で目減りしてしまうという貯蓄に対してペナルティを課すようなこの金融政策。
(※個人が銀行に預けている預金がマイナス金利になる訳ではない。)
欧州では既に導入されているこのマイナス金利という「ある種異常な金融政策」を遂に日銀も導入せざるを得なくなった訳である。

これは銀行が新たに日本銀行に預けるお金(当座預金)のうち一定額を上回る部分にマイナス金利(金利を付けずに、逆に手数料を課すというもの)を設定し、預けているお金が実質的に目減りするというものである。

平たく言えば、日銀は「これ以上うちにお金を持ってこないでくれ。景気を良くしようとお札を一生懸命増刷してるのに、全然世の中にお金が回らず、うちの金庫に殆ど戻ってきてしまっている。銀行さんよ、ちゃんと企業や病院、クリニックにどんどん貸出を増やして新しい医療機器など設備投資をしたり、雇用を増やし(医師を増員)、給与もアップ、個人には住宅ローンを組んでもらってマイホームを買ってもらうなど景気を良くするように頑張ってくれ。銀行としての貸出努力をせずに日銀にお金を預けるだけで金利を得ようとしてもそれはもうダメだよ。金利はゼロにして逆に管理手数料をもらう事に決めたから、うちに持ってきたら損だよ。」という政策を導入するのである。

我々一般国民や病院、クリニック、一般企業などが市中銀行(都銀やゆうちょ銀行、地銀、信用金庫など)に預けている預金がマイナス金利になるという訳ではないが銀行の収益状況が厳しくなれば、廻り回って間接的に一般預金者へのサービス低下を招きかねない。
今でもタダみたいな預金金利であるが、この異常な金融環境が常態化すれば、いずれは少額の預金口座に対しては口座維持管理手数料を課したり、更に高いATM利用手数料になったりといった事が出てくるかもしれない。

現に海外では預け入れ残高が一定金額未満の口座からは容赦なく口座維持管理手数料を取るという銀行は珍しくない。銀行にとってメリットの少ない小口顧客にはご退室願うか、或いは居ても良いけど相応の手数料を貰うよという結構露骨なルールなのである。

日本もいよいよそういった世界標準(?)に向かっているのか、これまでのように「みんなにある程度平等に優しく」、“世界で唯一成功した実質的には社会主義の国”とも言われた日本もだんだんと財政的な余裕がなくなってきて、様々な奇策を打ち出さざるを得なくなってきているのだ。

あなたらしい医師としての働き方について、再度考えてみてはいかがでしょうか?

医師の皆さんは世間的に見れば高い年収を得ておられる方が多いと思うが、有無を言わさずに天引きされる高額な所得税や住民税、社会保険料、子供の教育費、高い住居費(家賃や住宅ローン)、車の維持費などなど・・・、
(ガソリン代だけは最近えらく安くなってはいるが)今後も消費税の10%へのアップなど既定路線であり、結構稼いでいる筈なのに出て行くお金のあまりの多さに、「働けど働けど猶わが生活(くらし)楽にならざり ぢつと手を見る」という歌人・石川啄木の『一握の砂』の有名な一節が実感として頭に浮かぶ人も多いのではないだろうか。

ここのところ海外で働きたいという医師からのご登録や海外医師求人へのお問い合わせも多い。ここ20年くらいの日本には何となくどんよりとした閉塞感があり、平和で豊かな筈のこの日本という国の中で、暮らしにくさを感じている人が案外多いという事を多くの医師と話す中で感じる事がある。
昔(預金金利が5%とかあった時代)なら、頑張って一億円貯めれば、預金金利で年間500万円入ってきて、それに年金もあるので悠々自適に引退できたのだろうが、今は金利収入というものが期待できず、年金もあまり明るい未来は無さそうだ。死ぬまで働く、それが当たり前の時代がくるのかもしれない。

大抵の経済的な問題は年俸を増やす事で、ある程度は解決できるかもしれないが、気を付けなければならないのは、無目的にお金だけを追い求めると蟻地獄のような悪循環に陥ってしまう事がある。
必要なだけの額の年俸を確保できれば(足るを知る)、あとはそれよりも、自由になる時間や精神的なゆとり、腹を割って語り合える仲間、家族、友などを大切にした方が良い。

日銀がマイナス金利を導入(ジャブジャブに金融を緩和)する事で、一般の銀行が企業や個人への貸出をどんどん増やし、企業はそのお金で新たな設備投資や事業拡大を図り、個人は住宅ローンを組みやすくなるとか、景気が刺激され経済状況が良くなり今よりもみんなが住みやすい国になれば良いのだが、何にせよ、自分達で制御できる範囲内に留めておいてもらいたいものだ。
Uncontrollable(制御不能)な状況になるような事だけは避けてもらいたい、そんな風に感じた「マイナス金利」導入のニュースであった。

さて、今日も少々固い内容のコラムになってしまいましたが、
本日も「医師転職コンシェルジュ」には、地方の病院の医師採用担当者の方が今春入職していただける先生の情報を求めてお越しになりました。
まだまだ医師求人ニーズが旺盛な医療機関様からの医師募集案件が多数寄せられています。
今春、或いは今秋、1年後など時期は未定でも転職や帰郷、Uターン転職などをお考えの医師の方々は、些細なお問い合わせやご相談も大歓迎です。
医師転職コンシェルジュへどうぞお気軽にお問い合わせください。医師転職をご希望の方は当サイトの医師登録ページよりご登録ください。あなたらしく働ける環境をご用意できるように全力を尽くしたいと思います。